インターナショナルな臨床歯科医療の研究・教育の発展を目指すIDEA/国際歯科臨床教育研究会

第2回  生活習慣病と歯周病に関する研修会

 
[ 糖尿病編と歯周病予防編 ]

生活習慣病と歯周病の脅威が多く語られる時代となりました。私達は以前から健康長寿を考える上で、生活習慣病は避けて通れない問題だと取り上げてまいりました。 今回は糖尿病専門医のお話、歯科に関しては様々な角度から生活習慣病を考えた上での臨床に則したお話をしていただきます。

オンデンマンド配信 2023年5月17日(水)~7月15日(金)60日間
主催:一般社団法人国際歯科臨床教育研究会


■開催にあたりご挨拶
福島県立医科大学 理事長・学長
竹之下 誠一先生

歯の健康は、こころや身体の機能、生活機能と強く関連します。一方、歯機能低下や歯周病は生活習慣病の発症や重症化にも深く関わります。本研修会では、生活習慣病と歯周病に関する最新の話題が提供される予定です。
歯と身体の健康を保つことで、人生100年 時代における健康寿命の達成を目指しましょう。
■主催者としてご挨拶
アメリカ歯周病学会名誉会員 IDEA理事
小野 善弘 先生

近年、歯周病が全身疾患に大きく関与している事が分かってきました。特に、歯周病と糖尿病は相互に悪影 響を及ぼしあっていると日本糖尿病学会、日本歯周病学会で認められています。その他にも、歯周病は様々な疾患にも関与していると言われています。誤嚥性肺炎、心筋梗塞、心内膜炎、動脈硬化、低体重児出産、早産など。 今回、私の長年の友人である福島県立医科大学理事長及び学長の竹之下誠一先生の協力を得て、本日のタイトルである第二回目の「生活習慣病と歯周病に関する研修会」を開催させていただく事になりました。 そして、医科の糖尿病専門医から、福島県立医科大学で長年、糖尿病と歯周病の関係を研究して来られた 島袋 充生教授にお話を、そして歯科分野から見た歯周病と糖尿病の研究成果を東京医科歯科大学で研究されて来た東京医科歯科大学名誉教授でかつ総合南東北病院オーラルケア・ペリオセンター長の和泉 雄一先生より、また臨床面では糖尿病の患者さんで歯周病が進行している場合にどのように対処するかについて、JIADS理事長で東京銀座貴和会歯科の松井 徳雄先生に、大阪大学予防歯科学の天野 敦雄教授に歯周病の予防に関してお話をいただく予定です。このような豪華な講師陣による講演会は今までなかなか実現しておりませんので、先生方や歯科衛生士の方々にはこれからの診療にお役に立てて頂けると思います。
◇生活習慣病の糖尿病に関して(60分)
福島県立医科大学 糖尿病内分泌代謝内科学 教授
島袋 充生 先生

略 歴
1987年 3月 琉球大学 医学部医学科卒業
1995年 12月 テキサス大学 サウスウェスタンメディカルセンター留学
2011年 3月 徳島大学大学院 心臓血管病態医学分野 特任教授
2016年 9月 福島県立医科大学 糖尿病内分泌代謝内科学講座 教授
2021年 4月 ふくしま国際医療科学センター放射線医学県民健康管理


2型糖尿病の発症や進行には、生活習慣の乱れによる身体活動の低下や過食が深く関わる。身体活動の低下や過食は、体内に酸化ストレス、慢性炎症を起こし、血糖値を悪化させると同時に、糖尿病の合併症や併存症をおこすことにも関係する。歯周病は、糖尿病の併存症のひとつで、高血糖とともに糖尿病をもつヒトの酸化ストレスや慢性炎症の程度も深く関与する。糖尿病は歯周病を合併しやすいこと、逆に歯周病が、血糖管理不良、治療抵抗性を来すことが良く知られている。不適切な生活習慣にともなう生活習慣病の発症とその影響が大きい。糖尿病・生活習慣病と歯周病の関係について最近の話題をご紹介したい。

◇糖尿病と歯周病に関して(60分)
東京医科歯科大学名誉教授 福島県立医科大学特任教授
総合南東北病院オーラルケア・ペリオセンター長
和泉 雄一 先生

略 歴
1979年3月 東京医科歯科大学 歯学部 卒業
1987年9月 ジュネーブ大学 医学部 講師
2015年4月 日本歯周病学会 理事長
2018年4月 東京医科歯科大学 名誉教授
2019年1月 総合南東北病院オーラルケア・ペリオセンター長

口腔と全身との関連性が科学的に追求され、歯周病が全身疾患に密接に関係していることが次第に解明されています。多くの臨床研究から糖尿病患者で歯周病の発症率が高く、また歯周病患者の糖尿病が悪化しやすいことが報告されています。糖尿病患者は、歯周病原細菌に対する易感染性や酸化ストレス等によって歯周病が重症化し、治癒しにくいことが明らかになりつつあります。近年の研究では、重症な歯周病患者は歯周局所で炎症性サイトカインが持続的に産生され、インスリンの作用を阻害するため、糖尿病が重症化しやすいと考えられています。また、2型糖尿病患者では、抗菌薬の局所投与を併用した歯周治療により、血糖コントロールが改善(血中HbA1c値が低下)することが報告され、注目を集めています。糖尿病患者の全身管理に際して、いままでよりも口腔ケアを重視し、有機的な医科歯科連携が求められています。

◇生活習慣病と歯科再生治療に関して(60分)
医療法人 貴和会
松井 徳雄 先生

略 歴
1991年3月 大阪大学 歯学部 卒業
1991年4月 医療法人貴和会歯科診療所勤務
2019年4月 一般社団法人国際歯科臨床教育研究会 理事
2022年12月 一般社団法人JIADS 理事長

生活習慣病とは食事や運動、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関与し、それらが発症の要因となる疾患の総称です。カリエスや歯周病などの歯科疾患は生活習慣と大きく関連し、近年では全身疾患と歯周病との関連が多く報告されています。関連性が挙げられているものには呼吸器系疾患、心疾患、糖尿病や妊娠などがありますが、なかでも糖尿病との関連は深く、糖尿病は歯周病を悪化させる大きな原因のひとつです。
現在、歯科再生療法は歯周組織再生やインプラント周囲の骨増大術など歯科治療には欠かすことができない治療オプションとなり、材料や技術の進歩により治療の予知性は高くなってきました。しかし生体反応に期待するところが大きく、特に血液供給が重要で、それを阻害する要因は可能な限り排除することが望ましいと考えます。今回は糖尿病などの生活習慣病を有する患者に対する歯科再生療法を含めた歯周治療の実際を供覧させていただきます。

◇歯周病の予防に関して(60分)
大阪大学大学院歯学研究科 予防歯科学教室 教授
天野 敦雄 先生

略 歴
1984年 大阪大学歯学部 卒業
1992年 ニューヨーク州立大学バッファロー校歯学部 博士研究員
2000年 大阪大学大学院歯学研究科 先端機器情報学教室 教授
2011年 大阪大学大学院歯学研究科 予防歯科学教室 教授
2015年 大阪大学大学院歯学研究科長・歯学部長
2021年 日本口腔衛生学会理事長

歯周病の原因
病気の予防とは、病気の原因を取り除くこと。歯周病発症の最大の原因はバイオフィルムのdysbiosis です。dysbiosisとは、バイオフィルムを取り巻く栄養、pH、酸素濃度などの環境変化によって、歯周病菌が活性化・増殖しバイオフィルムが高病原性化した状態のことです。「バイオフィルムの病原性」と「歯周組織の抵抗力」の均衡が崩れ、歯周病が発症・進行します。歯周病予防はバイオフィルムのdysbiosisの阻害です。
歯周病発症の時
バイオフィルム細菌たちは互いの代謝産物(排泄物)を栄養素として利用し(栄養共生)、病原性を高めdysbiosisに向かいます。やがて歯周ポケットの血液から鉄分とタンパク質を得たバイオフィルムは本格的なdysbiosisを起こします。P. gingivalisはdysbiosisに密接に関わる代表的な歯周病菌です。
患者も主治医
歯周病予防に必要なものは、プロケアとセルフケア。患者も主治医であることが必要です。そのためにはコーチングOHIを知り、令和の患者指導を行いましょう。

◇総合司会 解説
ジアズ監事(新) IDEA理事
桑原 俊也 先生

略 歴
1984年 大阪大学歯学部 卒業
1989年 大阪大学大学院歯学研究科臨床系博士課程修了
1991年 大阪大学助手(歯科補綴学第一講座)
1993年 ニューヨーク州立大学バッファロー校歯学部
research visiting professor (~95年)




□受講修了証
お申込書に基づき、受講後に受講修了証を発行いたします。
(本年度は受講後の認定試験がございませんので、受講修了証とさせていただきます。)
住所変更等が発生した場合は、速やかに事務局までメール下さい。
□受講料
「第2回生活習慣病と歯周病に関する研修会」「糖尿病編・歯周病予防編」
歯科医師 15,000円(税込)  歯科衛生士 5,000円(税込)
□受講料振込先
振込口座:三井住友銀行/銀座支店
普通口座:No 8525659
名義:一般社団法人 国際歯科臨床教育研究会
(イッパンシャダンホウジン コクサイシカリンショウキョウイクケンキュウカイ)
      ※振込手数料はお客様にてご負担いただきます様お願い申し上げます。
□お申込み手順
  ★申込は随時受付しております。
お申込みはホームページ上の申込フォームより承ります。
(右記QRコードよりHPへアクセスできます。)

ホームページ上よりお申込後、受講料のご入金を確認して正式な受付完了となります。
受付完了者の方には受付完了のメールをご連絡申し上げます。
(お申込だけでは受付完了となりませんので、ご了承お願いいたします。)

★受講希望者の方への視聴に関するご案内は、受付完了時にお送りいたします。
[協力]    (株)アマガイ  沖歯科要材(株)  (株)協立医療   札幌歯科器材(株)
        (株)玉井歯科商店  (有)ハマダ歯科商店 鹿児島本店   (有)ハマダ歯科商店 沖縄支店
        公立大学法人福島県立医科大学   ※五十音順
[CM協力]  ウエルテック(株) 科研製薬(株) (株)セルフメディカル (株)モリタ (株)ヨシダ
         ※五十音順
お問い合わせは新潟の事務局までお願いします。
一般社団法人 国際歯科臨床教育研究会(IDEA)
 
IDEA 本部
IDEA 事務局(平日 9時 ~ 16時 )
東京都中央区銀座 6-9-8
銀座UKビル6階
TEL:03-3572-5080

新潟県新潟市西区ときめき東 1-20-2
TEL:025-374-6868
Fax:025-231-3390
Email idea2019@za.wakwak.com(事務局対応)

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