インターナショナルな臨床歯科医療の研究・教育の発展を目指すIDEA/国際歯科臨床教育研究会

■理事長 桑原 俊也


 超高齢社会に入った21世紀の日本において、すべての国民が健やかで心豊かに生活できる社会にするためには、生活習慣病の予防に重点をおき、「健康寿命」の延伸を図ることが必要です。生活習慣病の罹患率は壮年期・中年期に上昇し、高齢期の健康寿命を短くする大きな要因となっています。この生活習慣病の原因の一つとして歯周病が近年大きく着目されるようになりました。
 歯周病は約80%の人が罹患しているといわれていますが、特に糖尿病をはじめ、心臓・循環器疾患、呼吸器疾患、アルツハイマー型認知症といった疾病の大きなリスクファクターとなっていることが明らかにされ、さらに早産・低体重児出産等の妊娠合併症にも深く関わっていることも報告されています。したがって、歯科医療は口腔内だけの問題ではなく、全身の健康の維持、しいては生活の質にまでかかわる大切な分野だと考えられ、我々歯科医師には歯周病の予防と治療を進め、「健康寿命」延伸に寄与していく責務があります。そこで本研究会では、口腔の健康管理の重要性に着目し、医科歯科連携を推進し、歯周病を予防・治療し、国民の皆さまに歯科医療を通した「健康寿命」延伸のための活動をして参りたいと考えております。


■発起人代表 小野 善弘

 数年前より中国や韓国など東南アジアでの歯科医師向けの講演を行ってきましたが、いくら歯科医が知識や技術の向上を図っても、実際の臨床でその学んだ知識や技術を活かすためには、そのサポーター役として重要な役割を果たす歯科衛生士がいないことには、その知識や技術は活かされません。また忙しい歯科医の代わりに、患者さんの希望を聞いたり、資料を取ったり、ブラッシング指導や歯石を取ったり、器具の消毒、滅菌など多くの仕事をしているのは歯科衛生士です。 彼女らの働きによって、歯科医は自分が学んだことを患者さんに還元できるようになります。そのためにも今、東南アジアで歯科衛生士制度のない国や歯科衛生士学校のない国の患者さんのためにも、また新しい仕事の創設のためにも、この研究会を通じて歯科衛生士教育のお手伝いが出来ればと思っております。皆さんの応援よろしくお願い申し上げます。





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